News

2024.10.26

国際会議で発表しました

2024年10月21日~25日に韓国・大邱(テグ)市で開催された,第13回アジア・オセアニア国際火災科学シンポジウム(Asia-Oceania Symposium on Fire Science and Technology, AOSFST2024)で,今村がアンモニア/酸素/不活性予混合気をレーザーブレイクダウンスパークを用いて着火した場合の,最小着火エネルギー,燃焼範囲と圧力上昇挙動に関する研究成果を発表しました。この成果は2023年度の卒業研究として実施されたもので,当時の学生たちが丁寧かつ積極的に実験に取り組んだ賜物です。レーザーの場合だと着火エネルギーは通常スパークに比べて大きくなること,火炎成長にあたってはレーザー特有の流体力学的効果が大きく作用すること,圧力上昇挙動は温度上昇挙動に非常に密接に関連すること,などを明らかにしました。さらに今村はFlame SpreadのセッションでSession Chairを務めました。

学会に付随して開催されたTechnical Tourでは,大邱市の市民安全テーマパークを訪問しました。大邱市は2003年に,地下鉄車内で放火事件が発生し,100名を超える死者を出す大惨事となった経験があります。これを風化させず伝えていくために,被災車両がこのテーマパークに展示されています。第三次の原因の1つに車両扉の非常時の開放手段が周知されていなかったことが挙げられており,テーマパークではこれを体験することができました。さらに煙の中を避難する体験や,自動車の衝突事故における車両横転の体験も可能でした。


発表タイトル:T.Imamura, Y.Nakamura, K.Hayashi, D.Hosaka, Characteristics of Ignition Energy and Pressure Rise of Ammonia/Oxygen/Inert-gas Mixtures by a Laser-Induced Breakdown Spark Ignition, AOSFST2024, 2024.

最上段:講演する今村(Banquet時のスライドショー)。2段目:会場となったホテルの夜景。3段目:交通事故の車両横転体験施設。最下段:地下鉄火災被災車両。